コロナウィルス 必要以上に不安がることない

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おびつりょういち1996年生まれ。東京大学医学部卒。著津三敬院名誉院長。西洋医学だ けでなく、さまざまな法でがんに立ち向かい、人間をまるごととらえるホリスティック医学 を提唱川原益軒養生訓最後まで生きる極意」(朝日新聞出版)など多数の著書がある

※新型肺炎 ポイント
●必要以上に不安がることはない
●自分の身体と付き合ってきた経験を生かす
●身体のわずかな変化に耳を傾けよう

新型コロナウイルスの感染が日本中の心配事になっています。
しかも、次々に80才代の高齢者の死亡が発表されていますから、年配の方の不安は高まっていると思います。

これは、ナイス・エイジ ングを進める上でも、放っておくことができない問題です。
まず、最初に言いたいのは、必要以上に不安がることはないということです。

感染予防のための対策はも ちろん必要です。しかし、年配のたちは、
毎年、流行して多数の死者を出すインフルエンザをこれまでも 乗り切って生きてきているのです。その知恵があれば、今回だって大丈夫です。

感染予防にしても、むやみやたらに過剰にしても意味がありません。
私自身のことを言えば、毎日、多くの患者さんに会いますが、マスクはしません。
それよりも、どこにウ イルスが飛ぶかをイメージ して、ウイルスやそれを含んだ飛沫を避ける対応をしています。

マスクをつけているからと、マスクを過信してしまう方が危院です。
手洗いにしても、神経質に何度も洗うよりも、手のどの部分にウイルスが付くかを意識するようにした方がいいのです。自分の手の汚れた部分と汚れていない部分をしっかり区別して、汚れた部分で口や外を触らないようにします。

私は20年以上、風邪をひいたことがありません。イ ンフルエンザにかかったこともないのです。その秘訣は自分の身体の変化に気づくということです。

年配だからこそ、若い人よりも有利な部分があります。
それは、自分の身体と付き合ってきた経験が長いということです。
その利点を生かして、自分の身体のわずかな変化にも耳を傾け ましょう。

ウイルスが体内に入ってきたとき、それを防御できる人とできない人がいます。

それは免疫力が違うからです。
その免疫の中心的な役割を担っている白血球の代表は、顆粒球とリンパ球とマクロファージです。

ウイルスが侵入すると、まずマクロフ ァージが出動して、ウイルスに感染した細胞を食べていきます。それが第一段階の免疫です。

しかし、それだけで対応できなくなると、マクロファージはリンパ球に指令を出してウイルスを捕まえる抗体を作らせます。

それが第2段階の免疫です。
体がだるくて熱が出ている状態では、すでにリンパ球が活躍しています。

発熱し体温を上げることでリンパ球の働きを活性化しているのです。
この免疫の仕組みを頭に入れて、マクロファージがリンパ球に指令を出すあたりで、気配を感じることが大事です。

リンパ球が活躍しはじめてからでは、もう遅いのです。免疫の第1段階で十分に身体を休めて、自分の身体のなかの戦いを支援しまし ょう。

風邪ぐらいなら、この段階で葛根湯を飲むと効果があります。
これまでの経験を駆使して自分の身体のわずかな変化に耳を傾ける。

これこそがナイス・エイジングの方法です。